胎児ドック(絨毛検査)を受けて。検査と結果と・・・【体験ブログ】
胎児ドックというのは、超音波の検査なので、確定診断ではありません。
妊婦検診で見るエコーの、超高性能版が設置してあり、胎児の骨の状態、浮腫(むくみ)の状態、血流などを診て、染色体異常の可能性が高いか判断するのです。
染色体異常の胎児には一定の特徴がみられ、それの有無で判断をします。
例えば首の後ろに浮腫がある、大腿骨が短い、鼻骨がない、心臓の血流が逆流している、などが染色体異常の胎児の特徴です。
そうした検査結果をもとに、胎児の染色体異常の「確率」がいくらか、というのを判断するのです。
じゃあ「1/300」と言われたらどうするのか?
また、「確率」なのです。
私は、じゃあ「1/300」と言われたらどうするのか?リスクがゼロではなく、費用も高い(約20万円)絨毛検査を受けるのか?その心づもりができていませんでした。
例えば、リスクを伴う絨毛検査・羊水検査を受ける基準として、
1.年齢から算出されるあくまで統計的な染色体異常の確率より高く出たか、
2.羊水検査・絨毛検査によって引き起こされると考えられる流産の確率<染色体異常の確率、となったか、
を判断基準とする考え方があるようですが、自分がその判断基準で意思決定をするのかどうかは決めかねていました。
そして、そうこうしているうちに私の検査の順番が来ました。
私は「心配性な割に楽観的」という矛盾した性格の持ち主なので、検査を受けて「どこも異常ありませんでしたよ、元気な赤ちゃんです。染色体異常の可能性はまずありませんね。確率としては1/30000くらいです」
などと言われることを想像して検査に臨みました。
検査は、経腹エコーで行われ、普段の病院では見たこともないような大画面で赤ちゃんの様子を見られます。
その検査の様子は主人も立ち会いました。
初めて、はっきりと動く赤ちゃんを見ました。
12週ですから、大きさは大体10センチくらいですが、指しゃぶりをしたり、バタバタと手足を動かしたりして、とても10センチと思えない姿でした。
白黒のエコーなのに、なぜか可愛らしく、主人と「可愛いね!」と言って笑いあいました。
なんだか、「僕は(当時は性別がわかりませんでしたが)異常ないよ!大丈夫だよ!」と訴えているようにも見えました。
そして、先生から説明がありました。「んー、ここね。お鼻の骨が見えないのよね。あと心臓の三尖弁というところが少し逆流してます。ダウン症の確率は、1/4です」淡々と言いました。
私は頭が真っ白になりました。
そして、泣きました。
絨毛検査を受けるかどうか、悩む暇もありませんでした。
すぐに絨毛検査の申し込みをし、その日のうちにお腹に針を刺しました。
先生は手際が良く、検査は一瞬で終わり、痛みもほとんどありませんでした。
でも何か起きるのがこわく、そうっと歩いてホテルへ帰りました。
検査結果は翌日出るということで、私は眠れない夜を過ごしました。
そして翌日。
検査結果を説明するのは先生ではないらしく、柔和なおじいさんが出てきました。
そして、よく見る染色体画像を持ってきていいました。「全て2本。何も異常ありませんでしたよ。」また、私はそれを聞いた瞬間に緊張の糸が切れ、号泣しました。
後になって冷静にエコー画像を見てみると、(録画したものをもらえます)うーん、素人目にも鼻の骨、見えるなぁ・・・絨毛検査を受けさせるために脅されたのかなぁ・・・とも思ってしまいました。
が、結論としては胎児ドックと絨毛検査、「受けてよかった」です。
少なくとも赤ちゃんに染色体異常がないことがわかり、流産の不安も減りましたし、安心して出産の日を待つことができるようになったという意味で、母体の精神安定にも繋がりました。