41歳で突然の自然妊娠は戸惑いだらけ。【高齢出産体験ブログ-30-1】
第1回 まさかの41歳で自然妊娠・・・
「妊娠」という言葉が思い浮かんだのは41歳の誕生日から1ヶ月後のことでした。
毎月規則正しく来ていた生理が1週間くらい遅れていたからです。でも、まさか。
30歳で結婚し、そろそろ赤ちゃんを、という時にあっさり妊娠。
ところが、尿の簡易検査では陽性だったものの、産婦人科では一度も心音の確認ができないまま赤ちゃんはいなくなってしまいました。
流産から10年経っていきなりの妊娠
それから10年余り。
その間、一切避妊はしていませんでした。
夫も私も、できなければ仕方ないという考えだったので、不妊治療を受けたり排卵日を調べたりなど妊娠に向けた積極的な行動はせずに、自然なまま、お互い忙しい毎日をおくっていました。
二人ともはっきりと口には出しませんでしたが、子どものいない人生だ、と思っていました。
そんな時にまさかの妊娠。
青天の霹靂とはこのことでしょうか。
41歳の思いがけない妊娠は、喜びよりも戸惑いの方が強かったのです。
手放しで喜べない・・・けれど
妊娠検査薬で陽性と出ても、手放しで喜ぶことはできませんでした。
何しろ私は41歳。
卵子は、女の赤ちゃんがまだおなかの中にいる時に出来上がる、と聞いたことがあります。
ということは42年前の卵子です。
はたして正常な働きをしているかどうか。
また10年前のように鼓動を打ち始める前に息絶えてしまっているのでは、と。
二週間後、意を決して産婦人科に行くと、医師も驚きを隠しませんでした。
「本当に不妊治療なしですか?」
カルテの欄外に大きく「41歳」と書き、二重丸で囲んでいました。
少しずつ芽生えていく「母」としての力
気持ちは戸惑ってばかり。
でも私の体には気づかないうちに「妊娠スイッチ」が入っていました。
すべての歯車が出産に向けて動き出したのです。
何十年も眠り続けていた生殖機能が初めて目を覚ましたのです。
まるで、古びた細胞のひとつひとつが首をもたげ、数か月先の出産に備えて戦闘態勢に入ったかのように。
すべての細胞は、すでにプログラム通りに動き始めていたのです。
それからはあれよあれよという間につわりが始まり、小さめだった乳房が根元の方から膨らみ始めました。
体は自分の使命を覚えていました。
体の内側から感じる変化に気付いた時、私はこみ上げてくる涙をおさえられませんでした。
戸惑っている場合じゃない。
あちこち錆ついてくる年齢で、医師には二重丸で囲まれてしまったけれど、私は自分の体を信じていこう、自分の中の「母」としての力を信じていこう、と思った瞬間でした。
- 第1回 「41歳で突然の自然妊娠は戸惑いだらけ。」
- 第2回 「妊娠高血圧症。そして低体重出生児出産。」
- 第3回 「これから高齢出産を迎え、不安な方へ」