タイミング法の成功確率はどのくらい?35歳以上の場合は・・・

通常は1年の期間の内に約90%の確率で妊娠。35歳以上は・・・
妊娠しやすい排卵の時期にセックスをすることを「タイミング法」といい、タイミングを計ってセックスをすることを繰り返せば、妊娠する確率は2年間で60~70%まで上げることが可能とされています。
精子にも卵子にも寿命があるため、妊娠率は、精子と卵子が出会うタイミングに大きく左右されます。
精子と卵子の出会うタイミングが少しでもずれると、妊娠する可能性は大きく低下していきます。
一般のママとパパ共に妊娠に関して問題のないカップルの妊娠率は、1周期あたり約20%といわれています。
そのため、だいたい1年の期間の内に約90%のカップルが妊娠します。
このようなデータから、以前は2年間妊娠しなけば不妊治療を開始していました。
しかし、現在では1年以内で妊娠しなければ不妊治療を開始する施設も増えてきているようです。
5周期以降は妊娠率が下がってくる
これに対し、タイミング法の成功率は、一般の妊娠率を変わらないぐらいとなっており、5周期で約90%の人が妊娠しています。
しかし、5周期以降は妊娠率が下がってくるため、人工授精や体外受精などへのステップアップも検討されるようになります。
これまでは5周期の結果を待ってから、次の人工授精や体外受精等に進むか検討していましたが、最近の妊娠年齢の高齢化によって、5周期を待たずに2~3周期で次にステップアップするクリニックや産婦人科も増えてきています。
妊娠率は、35歳を過ぎると低下して、37歳を過ぎると急激に低下し、40歳を過ぎると妊娠すること自体難しくなります。
不妊治療は、妊娠まで数年間掛かることもあるため、不妊治療は遅くても38歳で始めないと妊娠することが困難になります。
ただ、最近は晩婚化の傾向があり、結婚した時に既に高齢というケースも多く、そのため、前述のように不妊治療のステップアップを早くするクリニックや産婦人科が増えているということになっているようです。
最も妊娠した人が多かったのは、 どの年代も排卵日の2日前
ちなみに、タイミング法を行った際、排卵日の前後何日の時期が最も妊娠しやすいかを年齢別に調査した結果によると、最も妊娠した人が多かったのは、 どの年代も排卵日の2日前だったそうです。その日にセックスした場合、19~20代前半の女性は50%以上が妊娠しており、20代後半の女性は約40%、30代前半の女性は35%、30代後半の女性は30%の確率で妊娠しているそうです。
排卵日の2日前の性交の妊娠率が高い理由は、射精された精子群の中の元気な精子が、少なくとも48時間は射精時と同じ状態で貯蔵所に蓄えられるためとされています。
つまり、予定排卵日の前日に性交すれば、翌日排卵する卵子はもとより、仮に排卵が1日遅れても、卵子はすべて排卵直後の新鮮な状態で元気な精子と受精できるということになります。
また、排卵日前日と排卵日の2回性交した場合は、仮に排卵日の性交が排卵の後になっても、その時点で卵子はすでに前日性交による精子と受精しているため老化卵子が受精することはなく、そして、運が良ければ、とびきり新鮮な精子と受精して、優秀な子が生まれる可能性もあるといえます。
女性の年齢が上がるごとに妊娠率は低下していき、それは、自然妊娠でもタイミング法を行ったとしても一緒です。
そのため、女性の年齢によっては時間に余裕がなく、前述の通り、早めに不妊治療のステップアップを勧める病院が多くなっており、タイミング法では34歳未満なら5~6回、35歳以降は3回ぐらいがリミットとされています。
40歳以降の場合は体外受精が一般的となっています。
したがって、自分の年齢に合った回数以内で成功しないと、不妊治療が人工授精や体外受精へステップアップしてしまい、お金も時間もかかって大変となってしまいます。
ただ、不妊治療を受けている人の約1/3がタイミング法でいい結果が出ているようです。
そのため、なるべく早めにタイミング法を開始することが大切です。