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常位胎盤早期剥離とは?症状と原因。高齢出産のリスク

高齢出産で発生率が上がる「常位胎盤早期剥離」の症状&原因
高齢出産の場合、母子ともに様々なリスクが発生します。
その合併症の中で、特に母親の身体的な症状で「常位胎盤早期剥離」というものがあります。
この胎盤早期剥離は時には母子ともに重篤な状態に陥る危険性があります。
どのようなモノなのかしっかりと理解を深めておきましょう。
なお、34歳以下の出産においては発生率は約0.5%となっていますが、これが40以上の高齢出産となると約2%まで発生率が上がるとされていますので、高齢出産の方は一層の注意が必要です。
胎盤早期剥離とは?とても危険な合併症
胎盤早期剥離とは、正常な位置ある胎盤が、胎児娩出前に子宮壁から部分的または完全にはがれてしまうことをいいます。
胎盤が子宮から剥がれてくると、剥がれた胎盤が胎児への酸素と栄養の供給を妨げてしまい、最悪の場合は胎児死亡ということもあり得ます。
また、はがれた部分から母体や胎児に悪影響のある物質が血液内に入り込み、血液が固まりにくくなる状態(DIC)を引き起こす場合もあります。
このDICという症状も非常に危険であり、出血多量によるショックや肝臓や腎臓などの内臓器官への障害を起こす可能性も跳ね上がります。
さらにこのDICが悪化すると胎児だけではなく、回復不能となった子宮をの摘出が必要となったり、母体死亡も起こりえます。
そう、母体死亡も起こりえるという大きな大きなリスクがあるのです。
しっかりと胎盤早期剥離について認識しておきましょう。
常位胎盤早期剥離の症状?
非常に気が付きにくいのが常位胎盤早期剥離の症状の特徴です。
急きょ剥離してしまう場合などは、緊急帝王切開などを行います。
ただ、軽度な常位胎盤早期剥離であれば、症状を感じる事も出来ます。
- 持続的な子宮収縮による痛み
- 少量の出血が断続的に続く
このような場合、軽度の常位胎盤早期剥離の場合がありますので早急に医者に見せましょう。
とはいっても、「出血が続く」「ずっと痛みが続く」これらの症例が無くても常位胎盤早期剥離になっている場合もあるので注意が必要です。
常に疑いを持つ視点&すぐに病院へ
正直、常位胎盤早期剥離を完全に防ぐことは出来ません。
かつ、重度の常位胎盤早期剥離を発症した場合、緊急手術を行っても最悪のケースになる可能性もあるほどの大きな危険をはらんでいます。
一番重要なのは常に痛みを感じたり、出血があったら「常位胎盤早期剥離かも・・・」という疑いの視点を持つことです。
常位胎盤早期剥離ははっきりとした症状がないことも多く、疑わしいと思ったら、悩む前にすぐに病院へ行くことです。