凍結胚移植の平均的な治療費用は?結構高額・・・
体外受精は保険が適用されず、全て実費支払いとなります。
そのため、胚の凍結保存と解凍胚移植に関しても、保険が適用されません。
凍結保存に関する費用は約4万円、解凍胚移植は約7万円、凍結保存継続に関する費用は2万円程度となっています。
しかし、この費用も各施設やクリニック等によってかなり違いがあるようで、体外受精全体で約10~100万円の費用がかかるというところもあります。
その中に凍結胚移植の費用も含まれており、体外受精の治療項目のおおよその各費用は、次の通りとなります。
- 体外受精(採卵・胚移植含む):300,000円
- 培養:20,000円
- 胚凍結(4~5個):100,000円
- 凍結胚移植:100,000円
1回の体外受精で成功する場合と、体外受精を複数回行う場合でも金額は大きく異なるため、夫婦でよく相談し、選んだ病院やクリニックの医師ともしっかり計画を立てることが重要となります。
また、別なクリニックでは、完全自然周期採卵の成功報酬制度を採用しているところもあります。
そのクリニックでは、一通り検査をしても「異常なし」という結果が出るのに妊娠しないという原因不明不妊には、体外受精が有効であると考えているそうで、2007年10月から世界最初の試みとして、体外受精を希望する原因不明不妊の患者に、完全自然周期採卵の成功報酬制度を設けているそうです。
本制度適応となった患者には、基本的には夜間・早朝を除く全時間採卵体制を敷いたうえに、さらに、同時に不成功例においては実費のみの料金としているそうです。
その成功報酬制度の適用条件としては、35歳以下である、そのクリニックで第1回目の治療周期である、良好な卵巣状態と判断できる場合、卵管機能に問題がない、無精子症・高度乏精子症がないこと、という条件があるようです。
また、そのクリニックでは、さまざまな治療状況のケースに関しても、それぞれ細かく料金を設定していました。
例えば、採卵をし、凍結せずに胚移植後、妊娠が確認できた場合では、消耗品費用(採卵針・培養液等)、体外受精費用、妊娠確認後の成功報酬という費用がかかり、合計金額は558,400円となります。
採卵をし、凍結せずに胚移植後、妊娠が確認できなかった場合では、消耗品費用(採卵針・培養液等)、体外受精費用がかかり、合計金額は169,600円となります。
採卵したが胚移植または凍結が出来なかった場合では、消耗品費用(採卵針・培養液等)、体外受精費用(結果確定時)がかかり、合計金額は67,000円となります。
採卵後、受精卵を凍結し、融解・胚移植後、妊娠が確認できた場合では、消耗品費用(採卵針・培養液等)、体外受精費用(採卵~受精卵凍結完了時と受精卵融解・胚移植完了時)、妊娠確認後の成功報酬がかかり、合計金額は623,200円となります。
採卵後、受精卵を凍結し、融解・胚移植後、妊娠が確認できなかった場合では、消耗品費用(採卵針・培養液等)、体外受精費用(採卵~受精卵凍結完了時と受精卵融解・胚移植完了時)がかかり、合計金額は234,400円となります。
採卵後、受精卵を凍結し、融解したが胚移植できなかった場合では、消耗品費用(採卵針・培養液等)、体外受精費用(採卵~受精卵凍結完了時)がかかり、合計金額は115,600円+5,400円×診療日数となります。
採卵を試みたが、卵を採取できなかった場合では、体外受精費用(結果確定時)がかかり、合計金額は27,000円となります。
このように治療時の状況ごとの治療費を提示してあるクリニックなら、治療後にその治療費を見て驚くということもないのではないでしょうか。
凍結胚移植の治療費は決して安いものではありませんので、自分で納得できる治療費用を提示している施設やクリニックを選択して治療を受けるようにしましょう。