
卵子提供とは、その名の通り、第三者から卵子を提供してもらって妊娠を試みる方法です。
現状、日本国内で卵子提供を受けるには、親族や知人に卵子提供者がいなければいけないなどの条件が厳しく規定されている上、卵子提供を実施できる指定の医療施設が少ないなどの課題もあり、とても難しいといえます。
ただ、海外には不妊治療の一環で卵子提供を行っている国があるので、日本から卵子提供を受けるために渡航する人は年々増加しているといわれています。
海外では卵子提供エージェントを利用します。
海外では卵子提供エージェントを利用し、卵子提供を受けるプログラムも存在し、それでは医療費だけでも平均300万円を超える額になります。
そのため、エージェントによっては費用のローンを組める場合もあるそうです。
このプログラムでは、卵子提供を受けて妊娠が成立するまでの流れの内容のなかで、その都度費用がかかります。
卵子提供エージェントを利用した場合の流れは?
まず、ホームページ・電話・ファックスで相談、面接日を決定しますが、その際に約5000円ほどの相談料がかかる場合があります。
次に、対面もしくは電話で面接をし、十分にプログラム内容の説明を受け、問題なければ、エージェントと契約しますが、この際、5万円程度の登録費とエージェントオフィスまでの交通費等がかかります。
次に、第5希望までの卵子ドナーを選択しますが、この際、この時点で前金としてプログラム費用の一定額である100万円程度を支払います。
次に、ご夫婦で施術国に一次訪問(1泊2日~)し、妻は着床・妊娠が可能かの検査と移植まで服用するホルモン剤の処方を受け、夫は採精して精子凍結を行います。
この際、施術国への渡航費・宿泊費・現地での飲食代等が別途必要となります。
その後、帰国し、移植まで妻はホルモン剤等で子宮の状態を整えますが、この時に、約200~300万円のプログラム費用の残金を支払います。
次に、施術国へ二次訪問(5~7日)し、移植手術の前日に渡航し、妻は移植のための治療を開始し、新鮮胚移植の場合は夫から精子採取しますが、凍結胚移植の場合においては夫は二次訪問の必要はありません。
そして、受精卵の成長を確認したら、妻の子宮に移植し、帰国しますが、この際、施術国への渡航費・宿泊費・現地での飲食代等が別途必要となります。
最後に、2週間後、妊娠判定を行いますが、以降、妊娠経過観察のため、お近くの病院での検診費が発生します。
以上、一般的にはこのような流れでプログラムが進行し、費用負担が発生することになりますが、相談料や登録費用が異なるのはもちろんですが、渡航費や宿泊費まですべて含めた額をプログラム総額として請求するなど、どこまでが自己負担の領域なのかもエージェントによって様々となっています。
例えば、マレーシアで卵子提供プログラムを提供している会社があります。
ここのプログラム費用は約158万円(渡航代、ホテル代、食費含まず)となっており、2度目の移植に関しては、再移植費用は約65万円となっています。
この費用はごく一般的なケースにおいて発生すると考えられるプログラム費用の目安となっており、この費用には、病院登録費、胚移植に伴う薬剤費用、胚移植手術費用、エッグドナー手術費用、エッグドナー保険費用、エッグドナー交通費、コーディネート手数料、通訳料、ドキュメント作成費用、翻訳料、現地サポート費用、カウンセリング費用が入っているそうです。
また、この会社では、マレーシアで卵子提供を行うことに対するメリットとして、日本との時差が1時間のため、身体的負担が少ない、医療技術が高く、医療施設が整っている、国内では行えない、最先端の着床前診断を行うことができる渡航、滞在費用が安い、平均気温が27℃と非常に過ごしやすい気候で、ゆったりと治療を受けることができる等を挙げています。
の他、アメリカよりも医療費が安く、宿泊施設も安く質の高いものが揃っており、また治安もタイより安定しており、英語が通じるマレーシアではストレスがなく、日本人が引退後移住したい都市No.1でもあるということも治療を安心して受けることができるポイントとして挙げています。
このように、卵子提供プログラムを提供している会社、エージェントによってその費用は様々となっています。
なるべく費用を安く抑えたいとお考えなら、各エージェントがどこまでの費用をプログラムに組み込んでいるのか、別途必要な費用はどのぐらいになりそうなのか等を、きちんと比較する必要があると思われます。